スマイルログ

SMILE LOG

大阪・奈良・和歌山

「浪花教会」ヴォーリズが大大阪に残した素晴らしき教会建築

投稿日:2018-04-30 更新日:

大大阪(だいおおさか)と近代建築

大正後期から昭和初期にかけて、東京を凌ぐ東洋一の商都として大阪が栄えた時代。時の大阪市を人々は大大阪と呼びました。

日本の経済・文化の中心として栄華を極めた時の大阪の町には、日本一多くの人が住み、豊かな文化が花開き、数多くの近代建築が建設されます。

大阪市の中心部には100年近くの時を超えて、数多くの近代建築が今も残っています。

モダン建築街道 “三休橋筋” と “日本基督教団 浪花教会”

大大阪時代の近代建築が数多く残る船場エリア。なかでも往時を思い浮かばせるレトロビルが多い “三休橋筋” に沿って建つ浪花教会は、明らかに周りのオフィスビルとは異なる佇まいを見せています。

ゴシック建築に見られる尖頭(せんとう)アーチ窓には色鮮やかなガラスが嵌め込まれ、至るところに尖頭アーチ型のデザインが施された外観が特徴的な浪花教会も1930年(昭和5年)の大大阪時代に建てられたプロテスタント教会です。

クリスマス礼拝時の浪花教会

プロムナード整備事業の一環で、大阪ガスの寄贈などによって設置されたレトロな “ガス燈” の灯りと相まって、夜は何とも良い雰囲気を醸し出しています。

浪花教会の起源は実に古く、元々の設立は1877年の明治10年に遡ります。現在の地には、まず1890年に木造の教会堂が建てられ、大阪船場におけるキリスト教信仰に大きな役割を果たしてきました。

教会創立50周年にあたる年、ちょうど三休橋筋の道路拡幅が都市計画で決まり教会堂の建て替えが計画されます。現存する会堂は、キリスト教の伝道者として来日し、日本で数多くの西洋建築を手懸けた建築家「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ」の設計指導のもと昭和5年に建て替えられたもの。

ヴォーリズは僕の大好きな建築家で、豊かで親しみやすいデザインと、日本の気候風土や住習慣に適合させた細やかな設計がヴォーリズ建築の特徴とも言えます。

また、ヴォーリズはその生涯に多くの教会やミッションスクールの設計を手掛けています。

柔らかくも、厳かな礼拝堂

三休橋筋に面して設けられた玄関を入り階段を上がると礼拝堂があります。直線的で無機質なオフィスビル群のど真ん中にいる事を忘れさせるこの空間が素晴らしい。

外部から見えた三連の大きな尖頭アーチ窓からは色鮮やかな光が注ぎ、礼拝堂背面には大きなパイプオルガンがアーチ枠から顔を覗かせています。

プロテスタント教会は華美な装飾が無く質素なのが特徴的と言われていますが、重厚でこってりとした色合いの框組木製パネルと、クリーム色に塗られた壁や天井、そして数種の彩りが添えられているだけで絶妙なバランスがとれていると感じました。

建てられてから90年近くなる教会ですが、戦時中も大きな被害を受けずに残ったという事なので、建築時オリジナルのものが多く残っていると思われます。

教会では毎週日曜日と木曜日の礼拝に加えてオルガンコンサートも開催されてます。また、大阪市内の中心という立地と、趣きあるロケーションもあり、こちらの礼拝堂で結婚式を挙げられる方も多いといいます。

人も少ない日曜日の大阪市内。窓から微かに溢れてくる讃美歌を耳にしながら、歴史情緒ある近代建築を眺めて歩くのも楽しいものです。

では、また!

大大阪ヴォーリズゆかりの教会

「大阪教会」ヴォーリズが大大阪に残した素晴らしき教会建築

大大阪(だいおおさか)と近代建築 大正後期から昭和初期にかけ ...

続きを見る

大大阪モダン建築の関連記事

「大阪倶楽部」と「今橋ビルヂング」淀屋橋界隈の大大阪モダン建築探訪

大大阪(だいおおさか)と近代建築 大正後期から昭和初期にかけ ...

続きを見る

大阪船場ロマンティック街道 「三休橋筋」冬の大大阪モダン建築

大大阪(だいおおさか)と近代建築 大正後期から昭和初期にかけ ...

続きを見る

ヴォーリズ関連記事

滋賀 近江八幡「ヴォーリズ建築」のまちとノスタルジックな散歩路

日本最大の貯水量と面積を持ち、その大きさから近畿の水がめとも ...

続きを見る

「ヴォーリズ六甲山荘」と「神戸ゴルフ倶楽部」古き良き山荘建築を訪ねる

11月に入りこれからの季節は、紅葉と共に一気に秋が深まりそし ...

続きを見る

今回行った場所

日本基督教団 浪花教会

-大阪・奈良・和歌山
-,

Copyright© SMILE LOG , 2018 All Rights Reserved.