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滋賀 近江八幡「ヴォーリズ建築」のまちとノスタルジックな散歩路

投稿日:2017-09-12 更新日:

Hamzo
滋賀 近江八幡へ !

日本最大の貯水量と面積を持ち、その大きさから近畿の水がめとも比喩され、その昔は近江の海とも呼ばれた琵琶湖。

琵琶湖東岸に広がる地域を “湖東地方” と言いますが、湖東地方は古代から条里制(土地区画制度)が布かれるほど広大な平野を持ち、京都から東国への交通アクセスの要所にあたる場所に位置する為、天下統一をめざす戦国大名たちにとって重要な地域でした。 織田信長 もこの地に山ひとつを城にしたという 安土城 と城下町を築きました。

安土城天主跡から望む西の湖

その湖東地方に “近江商人発祥の地” として栄えた町、近江八幡 があります。

風情ある町並み「近江八幡」

近江八幡は豊臣秀吉の養子の “秀次” が1585年に開いた八幡山を中心とした城下町。

鉄道駅から離れているため都市化の波を受けずに現在も城下町の名残を残しています。 趣がある木造建築の旧家が立ち並び、石積みの堀には屋形船が浮かぶ、なんともノスタルジックな町です。

近江八幡といえば「八幡堀」

八幡堀 (はちまんぼり)は城下町と同時期に造られた、いわゆる人工の水路。町と琵琶湖を連結し、湖上を往来する船を城下内に寄港させることで、人・物・情報を集める事を目的に造られました。 現在は “水郷めぐり” として船から八幡堀をゆっくり観光できます。

古い町並みがよく保存され、国の重要伝統的建造物保存地域に指定されている 新町通り には、古い商家が整然と立ち並んでいます。

現在も商いをされているお店もありますが、実に控えめなのがいい感じ。観光客向けの土産物屋が商売っ気満載でギラギラ並んでいるような所ではなく、落ち着いて町を散策できます。

西川庄六商店

安土桃山時代から約400年続く西川庄六商店

旧西川家住宅

近江八幡を代表する豪商「西川利右衛門」の屋敷

写真を撮ることを目的の一つに出掛ける事が多い僕にとって、旅先での観光客の多さは気になるところなんですよねー

京都に負けず劣らず風情ある街並みを残す近江八幡ですが、観光客は京都に比べるとずいぶん少ない印象です。

特に最近の京都の外国人観光客はすごい人の数ですよね!?世界でも有名な旅行誌 “トラベル・アンド・レジャー” で、世界で最も魅力的な都市に選ばれた京都は、様々な国から多くの外国人観光客が訪れる町になりました。

京都に限らず、訪日客は年々増加していて、2017年は過去最高 2,869万人超 の外国人が方々から日本にやって来られました。

東京都の総人口1,300万人、大阪府の総人口が880万人だから、比較するとその多さが分かりますよね。 政府は2020年に年間4,000万人の観光大国にするという目標を立てているそうです。

今でこそ、たくさんの外国人が訪れる国となった日本ですが、今から110年以上も前、1905年(明治38年)に米国から遠く海を渡り、志高く近江八幡の地に降り立った一人の青年がいました。

ウィリアム・メレル・ヴォーリズ

文明開化が始まった明治期の「異人館」から、近代化の夢をかきたてた大正時代の「西洋館」へ、そしてさらに身近な「洋風住宅」となって、日本の住宅は洋風化へと進んでゆきました。

W・M・ヴォーリズ は大正から昭和初期に、一種の洋風住宅ブームを引き起こした、そのモデルとなる住宅や建造物を日本各地に残したアメリカ人建築家です。


ヴォーリズ肖像   出典:atpress

ヴォーリズが設計した建築物は実に1,000以上!

ヴォーリズは24歳の時にキリスト教の布教を目的に来日し、英語教師として滋賀県商業学校に赴任しました。2年後には教師をやめることになりますが、その後、大学で学んだ建築学を活かし、建築家としての才能を遠く日本の地で開花させます。

ヴォーリズが住み続けた近江八幡には、ヴォーリズの手によって建てられた建築物が現在も近江八幡市内に20軒余り現存しています。

今回はヴォーリズ氏が近江八幡に残した代表的な建築物と、近江八幡界隈のおすすめスポットをカメラ片手にまわりますので、どうぞ最後までお付き合い下さい。

ヴォーリズ記念館

ヴォーリズ記念館(一柳記念館)はヴォーリズが夫人と暮らした、木造二階建住宅。木板張りの外壁と赤い屋根に白い煙突が印象的な洋館です。1931年竣工の滋賀県指定有形文化財。

十字架をモチーフにデザインされた窓枠

現在は住宅の一部が資料館として公開されています。内部は貴重な物が多い様で撮影NGでしたが、窓と外観はOK頂いたので何枚か撮らせて貰いました。

旧八幡郵便局

旧八幡郵便局は1921年(大正10年)に建てられたヴォーリズ初期の建築物。1960年まで郵便局の局舎として使用されていました。

重厚な八幡瓦の屋根を使いながらも、ヴォーリズが得意としたスパニッシュなスタイルと折衷させた外観デザインは、個性的ながらも古い町並みに溶け込んでいます。

現在はギャラリーやイベント会場などの多目的スペースとして活用されていて、地元のNPO「一粒の会」により管理、無料公開されています。

一階には骨董屋さんがあったりして、レトロな空間がなんともいい感じ。かつては電話交換室だったという2階のスペースには、ヴォーリズの資料が展示されています。歩くとギシギシと鳴る床に、剥げ落ちた壁の塗装。どこか懐かしくノスタルジーを刺激します。

太平洋戦争のさなか、日本に帰化したヴォーリズは、奥様である「一柳満喜子」夫人の姓をとって、一柳 米来留(ひとつやなぎめれる)と改名しました。 “国から近江八幡にてここにまる”という意味があります。

上の写真のなかにヴォーリズ氏のサインがありますが、 “丸に点” のマークは世界の中心を表すヴォーリズのシンボルマーク。「ここは世界の中心ですよ!」という、日本と近江八幡を愛する気持ちの現れだそうです。

おやつとおみや

それでは、小腹もすいたのでおやつとしゃれこみましょう。

近江八幡といえば “たねや” ! なのかな? 40を過ぎたオジサンは特にスイーツが好きという訳ではないので、あまり詳しくないのですが、調べてみると明治時代から創業している、近江八幡発祥の歴史あるお菓子屋さんとか。

たねや 近江八幡日牟禮ヴィレッジの「つぶら餅」

八幡堀からほど近くにある日牟八幡宮。八幡宮へのお詣りや町の散策のあいまに、気軽にお立ち寄れる昔ながらの茶店をイメージした、たねや 日牟禮乃舍。 落ち着いたたたずまいの町家で、あつあつ、できたての 「つぶら餅」 をいただきます。

大阪人の僕にとっては、ソースと青のりが欲しくなるヴィジュアルですが、大ダコは入っていません。つぶ餡入りのお餅です。お茶と一緒にいただいて、ほっこり寛ぎます。

お土産買いに “ラ コリーナ近江八幡” へ

ラ コリーナ近江八幡は2015年にオープンした「たねやグループ」のフラッグシップショップです。クラブハリエのバームクーヘンやパン、たねやのお菓子などが購入できたり、併設するカフェで焼きたてのバームクーヘンを食べられたりします。

設計は自然素材や植物を取り入れた建築を多く発表している 藤森照信 氏。八幡山を背に広がる丘陵地に、自然と一体になり溶け込む様に設計された草屋根葺きの外観は圧倒的なインパクトがあります!

スイーツ好きの方はもちろん、そうじゃない方でも楽しめる、近江八幡に来たら是非訪れたいスポットのひとつですね。

レトロな駅舎 “新八日市駅”

最後はヴォーリズとは直接関係はないのですが、一度行ってみたかった所。近江八幡から車で20分ほど走ると、これまたレトロな木造の駅舎が見えてきます。

100年以上前に建てられたこの駅舎は、今も年間30万人以上が利用する現役の駅。

近江鉄道の 「新八日市駅」 は、1913年(大正2年)に開業しました。木造の駅舎は当時の面影をそのまま残しています。駅舎の中もまるで映画のセットのような雰囲気。一度は電車で来てここのホームに降りたってみたいですね。

歴史情緒あふれる風景のある町と豊かな自然、そしてヴォーリズ氏が半生を過ごした町の空気を満喫した一日でした。

では、また!

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今回行った場所

八幡堀

西川庄六商店

旧西川家住宅

ヴォーリズ記念館

旧八幡郵便局

たねや 近江八幡日牟禮ヴィレッジ

ラ コリーナ近江八幡

新八日市駅

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