「文豪たちの軌跡」 一覧

武者小路実篤の足跡を巡る|仙川の旧実篤邸と我孫子邸跡が紡ぐ「理想の暮らし」

2026/07/29   -文豪たちの軌跡, 東京

旧実篤邸:応接室 「仲よきことは美くしき哉」。 私が幼少の頃、生まれ育った実家の一角に掛けられていた額に記された言葉です。温かみのある筆づかいの傍らに、添えられた南瓜の絵。時計の針の音だけが響く穏やかな夕刻、幼心にその額をぼんやりと見上げていた光景は、遠い記憶となった今 ...

三鷹「山本有三記念館」武蔵野の情緑に佇む、美しき洋館の記憶をたどる

旧山本有三邸 階段室 三鷹の閑静な住宅街、玉川上水沿いの「風の散歩道」から一歩奥へ入ると、武蔵野の豊かな緑の中に、ひときわ異彩を放つ洋館が姿を現します。 大正から昭和にかけての激動の時代を駆け抜けた作家・山本有三の旧自邸です。現在「三鷹市山本有三記念館」として公開されて ...

落合「林芙美子邸」風が吹き抜ける邸宅と、名作『浮雲』の記憶をたどる

新宿区立 林芙美子記念館 四の坂の記憶:尾道の坂道を求めて、たどり着いた落合の地 西武新宿線の中井駅から、住宅街の合間を縫うようにして伸びる「四の坂」。このゆるやかな勾配の坂を登っていくと、かつての放浪の作家の息遣いが残る名邸が静かに佇んでいます。 林芙美子は、大正11 ...

「鳳明館 本館」文京区 本郷の坂上に残された、明治の記憶をたどる

東京都文京区本郷。近代日本の知性が集い、今なお明治の残り香が漂うこの坂の町に、奇蹟のようにその姿を今に留める、至宝と呼ぶにふさわしい木造建築があります。 1898年(明治31年)に建設された、登録有形文化財「鳳明館ほうめいかん 本館」。120年を超える歳月を経て、日本の ...

「起雲閣」文豪に愛された名邸。和洋の美意識が宿る建築を訪ねて

起雲閣「サンルーム」 日本有数の温泉地として知られる、静岡県 “熱海” 。 江戸時代の初めには徳川家康が湯治に訪れ、それ以降も徳川家御用達との湯処として愛された名湯地だ。八代将軍吉宗の時には、3,643樽もの湯が江戸城まで運ばれたという記録が残るほど。また、明治時代には ...

「森鷗外・夏目漱石住宅」吾輩は猫である執筆の家を訪ねる

2025/04/20   -文豪たちの軌跡, 愛知

文豪に愛された町 かつて、東京の文京区には大文豪といわれた先生方が、数多く住んでいたという事をご存じでしょうか? 近代文学の潮流の中心地として、文学と共に発展してきたともいわれる文京区は、旧帝国大学(現東京大学)がおかれた本郷地区を中心に、学問に必須である出版や印刷業が ...

青森「太宰治」ゆかりの地と故郷を巡る、晩秋の津軽文学ロード散歩

太宰治まなびの家(旧藤田家住宅) 北国の山間部で初雪が降り積った晩秋の頃、 小説「津軽」とカメラを鞄に詰めて、太宰治の故郷である青森へと旅に出た。 巡礼 「ね、なぜ旅に出るの?」 「苦しいからさ」 この有名な二行で、小説「津軽」の本編が幕を開ける。 太宰治が 新風土記叢 ...

倚松庵から富田砕花旧居へ「谷崎潤一郎」と歩く阪神間文学ロード散歩

谷崎潤一郎記念館 谷崎潤一郎と “阪神間” のまち 阪神間 とは文字通り “大阪と神戸の間” にあたる地域の事で、自然豊かな六甲山系と穏やかな海に囲まれた風光明婿なまち。およそ西宮から芦屋を経て、神戸市灘区あたりまでのエリアを指します。 大正末期から昭和初期にかけて大大 ...

青森 大鰐温泉「ヤマニ仙遊館」太宰治ゆかりの宿に泊まる!

大鰐温泉 ヤマニ仙遊館 津軽の奥座敷とも呼ばれる 大鰐おおわに温泉郷 は 800年以上の歴史を持つ湯の里。 江戸時代、大鰐は弘前ひろさき藩の参勤交代路にあたることから、津軽藩(弘前藩)の湯治場として利用され、歴代藩主も湯治に赴いたとされる。往時の温泉番付には大関でも小結 ...

「子規庵」正岡子規の住処と、「上野桜木あたり」を訪ねて

2024/04/03   -文豪たちの軌跡, 東京

聞くところによると “鶯谷うぐいすだに” は山手線の駅で一番、乗車人員数が少ない駅なのだとか。 鶯谷駅の山手線外側界隈は、その昔「根岸の里」と呼ばれ、江戸時代中期から幕末にかけては別荘地であったといいます。とりわけ「鶯」が名物で、このあたりの鶯はよい声で鳴くと言われてお ...

推理小説の巨人「江戸川乱歩」の迷宮世界とその足跡を巡る

2024/03/20   -文豪たちの軌跡, 東京

旧江戸川乱歩邸 自分が “江戸川乱歩” の作品とはじめて出会ったのは小学校低学年の頃だったと記憶している。 ポプラ社の 少年探偵 江戸川乱歩全集 のハードカバーに描かれた、おどろおどろしい世界観に魅了されて、足しげく最寄りの図書館に通い、一冊、また一冊と、夢中になって読 ...

文人のまち奈良高畑「志賀直哉旧居」と、ささやきの小径をゆく

志賀直哉旧居 書斎 志賀直哉旧居がある奈良市の “高畑町たかばたけちょう” は、観光客で賑わう奈良公園や春日大社から程近い立地にありながら、休日でも比較的人通りの少ない静かなまち。 このあたりは鎌倉時代から、春日大社の神職が住む社家町しゃけまちとして歴史がある土地で、古 ...

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