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京都

京都レトロ喫茶「マドラグ」受け継がれた名店の歴史と玉子サンド

投稿日:

S.L
喫茶マドラグへ !


喫茶マドラグ 「コロナの玉子サンドイッチ」

休日にカメラ持って出掛ける “まち歩き” 。

そんな趣味を持つ人間にとって 「お昼は何を食べるか? そんでもって、どこでお茶飲んで一服するか? 」 を考えるのも楽しみの一つですよね。せっかくなら味だけじゃなく、そのお店の雰囲気も一緒に愉しみたいところ。

歴史やレトロ建築が大好きな僕は、「創業○○年の老舗」 とか、「築○○年の名建築で味わう」 みたいなキーワードにめっぽう弱い。お店そのものに歴史やストーリーがあれば より萌えます。 

喫茶マドラグ

マドラグは京都 烏丸御池からすまおいけから二条城へ向かって北西へテクテク5分ほど歩いた所にある小さな喫茶店。 気を付けていないと通り過ぎてしまうぐらい地味な外観ですが、なんのなんの、予約必須の喫茶店として超有名なお店なのです。

喫茶 “La Madlague” と書かれた開き扉を開けると、手前が吹き抜けになっていて土間には鉄平石が敷き込まれている。壁面はペイントワークと布クロス、茶褐色のオイルステイン仕上げの杉板貼りで纏められていて、それらが何ともレトロな雰囲気を醸し出している。

継承された昭和の名喫茶

昭和38年から約50年続いた名店 「喫茶セブン」。 当時のマスターが他界された後、休眠状態だった同店舗を現店主さんが受け継ぐ形で再オープンした 「喫茶マドラグ」 。 以前のインテリアや内装を残しながらリニューアルしたとのことで、店内にはどこか懐かしい空気が流れていた。

la madlague

先代の喫茶セブンは、「喫茶店は珈琲ありき」 というマスターのポリシーのもと、あえて多くのメニューは作らずに、一杯300円という価格にもこだわった本格ネルドリップコーヒーが多くの常連客に愛されていたといいます。

蘇った名店の “玉子サンド” !

マドラグは昭和の名喫茶セブンの空間だけではなく、もうひとつの名店の歴史を受け継いでいる。それが京都の老舗洋食店 「コロナ」 の看板メニュー “玉子サンド” 。 マドラグのメニュー表にも 「コロナの玉子サンドイッチ」 と書かれています。

僕もこいつが、食べたくてマドラグへ足を運んだ。

la madlague

コロナは京都木屋町きやまちで1945年(昭和20年)に創業した有名な洋食屋。 2012年に惜しまれつつ閉店したコロナにはオムライスやポークカツレツなど看板メニューも多く、なかでも 「玉子サンド」 は、それ目当てに行列ができる事もあるという人気メニューでした。

コロナの玉子サンドのファンだったというマドラグの店主さんが、縁あってコロナのマスターから直接レシピを譲り受け、基本は崩さず、少しずつ改良を加えながら、現在の「コロナの玉子サンドイッチ」にたどり着いたという。

以下、お店のホームページから引用です。

記憶と味覚 ・・・

玉子サンドを食べたお客さんが「昔のコロナサンドはもっと柔らかかった」や「もっと大きかった」等の意見を聞くようになり、私はマスターの教え通りやっていたんですが、その時に「皆さんの記憶の中で少しずつ玉子サンドを食べた印象が美化されているんだな」と思い、それから自分なりの改良を始めました。

先ずはパン、卵、調味料の見直し。 焼き時間と火加減。挟む時の手の圧力。切り方と盛り込み等。

基本は崩さず手直しし今の形になりました。それからはお客さんから「懐かしい」や「これを食べたかった」と言われるまでになりました。

引用  :  喫茶マドラグ ホームページ

少し厚めのパンに分厚いフワフワの玉子焼きが挟んであるのですが、見た目より上品な薄塩味の玉子焼きで、パンに塗られたソースが玉子の味を引き立てています。

コロナの玉子サンドには卵4個が使用されているとのことで、かなりボリューミー。 僕の様なコレステロールが気になるおじさん世代にも嬉しい、食べきれなかった分は箱詰めでお持ち帰りが可能なシステム。

la madlague

玉子サンドと一緒に頼んだ “鉄板ナポリタン” も笑ってしまうぐらいのボリューム。少し細めのパスタに、甘めのケチャップとハム・玉葱という昔懐かしいナポリタンの王道といった感じ。 2つの看板メニューを同行者と2人で美味しく完食させて頂きました。

喫茶マドラグに足を運んで一番印象に残ったのは、お客さんの年齢層がとても幅広いということ。20代前半の女子グループから、60代のご年配ご夫婦、そして我々のような40代ミドルエイジまで。 それぞれの世代の方々が思い思いの時間を愉しんでおられました。

まとめ

相続や維持の難しさなどの問題により減少の一途をたどる 「京町家」。 それと同様に、昔から広く親しまれた京都の地元老舗喫茶店が、経営者の高齢化や外資系カフェの進出などにより、閉店を余儀なくされるというケースも現在少なくないといいます。

このような状況を受け、マドラグの店主さんは “京都喫茶文化遺産チーム” という団体を立ち上げ、京都の喫茶店文化を保存し、次の世代へバトンを渡し繋げて行くという活動に尽力されているという。

古き面影を残しながら少しだけパッケージを変え、名店の味と共に受け継がれた喫茶マドラグは、店主さんの「昔から続く伝統のある街の喫茶店を残し続けて行きたい」という、そんな心意気が詰まっている様にも思えた。

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今回行った場所

喫茶マドラグ 公式ホームページ

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