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京都

割烹「露瑚」京町家の川床ランチと鴨川納涼床の歴史を愉しむ

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S.L
鴨川納涼床!

京都名物である “川床” の歴史は古く、豊臣時代の頃に裕福な商人が夏に遠来の客をもてなすため、五条河原付近の浅瀬に床几しょうぎを置いたのが始まりだと言われています。

鴨川の納涼床が年中行事として、初めて文献に登場するのは江戸時代のこと。寛永二年に発行された当時のガイドブック「案内者」には、賑々しく繰り出す人々の様子が描かれています。

もともと夜の鴨川河原は物騒で、強盗やものが潜んでいてもおかしくない闇深い場所だったとか。

しかし祇園祭の神輿みこし洗いの時ばかりは、鴨川でみそぎをする神輿を見物する人々でごった返し、料理屋や茶屋が大繁盛。 やがて、江戸時代中期には400軒を超える茶屋が鴨川沿いに軒を連ねたといいます。

明治時代になると夏場に床を出すのが定着し、両岸には高床式、砂洲は床机、三條大橋の下には河原から張り出した床が出るなど、束の間の涼を求める人々でたいそうな賑わいをみせたそうです。

現在の鴨川納涼床では、老舗料亭だけではなく、イタリアン、中華、フレンチ、カフェなど多彩な店が軒を連ね、京の伝統を引継ぎながら様々な川床の風情が味わえるようになりましたね。

上木屋町は、桂小五郎ゆかりの幾松いくまつを筆頭に、趣のある風情の老舗料亭や京料理店が鴨川沿いに並ぶエリアですが、少し敷居が高く感じられる割烹料亭で、リーズナブルに “川床ランチ” を愉しめるお店をご紹介します。

上木屋町、築100年の割烹料亭

鴨川に寄り添う様に流れる「高瀬川」は、江戸時代初期に水運による物流の為に開削された人口運河。今も往時の風情を感じさせる木屋町通りを北に歩いていくと「上木屋町かみきやまち」エリアに到着します。

木屋町通りから、細長く続く路地の石畳を踏んで奥へ進むと、趣のある町家建築が見えてくる。 割烹 露瑚ろこ は築100年の元旅館を改装した建物との事で、風情ある佇まいがとても美しいお店です。

有名料亭で腕を磨いたという料理長が、毎日市場で買い付ける鮮魚や、地元の農家から直送される厳選野菜などを使って作る京料理を手軽に味わえるのが魅力です。

なかでもリーズナブルな値段で頂ける川床ランチは、気負わずとも気軽に鴨川納涼床を愉しめるのでかなりおすすめ。

屋根にかけられた簾のフィルターで和らいだ光の下、美味い料理と一緒に呑む昼さがりの日本酒もこれまた気持ちいい。

一階の川床のロケーションもさる事ながら、二階には小粋なバーカウンターや、ゆったりとした雰囲気の席が幾つか設けられているのですが、こちらの趣もとても良い。

一般的に鴨川の納涼床は “ゆか”、貴船や高雄の川床は “かわどこ”と読みます。また季節によって、5月の川床は「皐月の床」、6月からは「本床」、9月になると「後涼みの床」と呼ばれます。

昼の鴨川納涼床が楽しめるのは、5月と9月だけになりますが、タイミングを合わせて、町家独特の風情と流れる鴨川の気配を感じながら過ごす、少し贅沢なランチタイムはいかがでしょうか。

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