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「堺筋倶楽部」大大阪時代の面影を残すモダン建築レストラン

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Hamzo
大大阪と近代建築!


堺筋倶楽部「アンブロシア」

大正後期から昭和初期にかけて、東京を凌ぐ東洋一の商都として大阪が栄えた時代。時の大阪市を人々は大大阪だいおおさか と呼びました。

日本の経済・文化の中心として栄華を極めた時の大阪の町には、日本一多くの人が住み、豊かな文化が花開き、数多くの近代建築が建設されます。

大阪市の中心部には100年近くの時を超えて、往時の面影を残す近代建築が今も多く残っています。



大大阪 堺筋 と 銀行建築

大阪市内を南北に走る 堺筋 は、昭和12年に “御堂筋” が開通されるまで、大大阪の商業近代化を支え、またメインストリートとして大きな賑わいを見せた大阪の大動脈でした。

ちなみに堺筋とは文字通り大阪から堺まで続く道路で、さらには和歌山の紀州街道に繋がります。江戸時代の紀州藩大名は この道を通って参勤交代に向かった様ですね。

大正・昭和の大大阪時代には「大阪三越」「松坂屋」「白木屋」などの百貨店が軒を連ねた “百貨店通り” とも呼ばれ、合わせて近代的な洋風建築がどんどん建ち並ぶようになります。

また、当時の日本の銀行は、財閥系の大銀行から個人経営のようなものまで様々な銀行が乱立していて、「北浜」が金融の中枢であった事から、堺筋には数多くの銀行建築が建てられ、その重厚な様式美を競い合いました。

堺筋に残る元銀行建築では、パティスリー「五感GOKAN」が入る “新井ビル” が有名ですよね。 そして今回の記事の主役、南船場エリアに建つモダンな外観のレトロビル 堺筋倶楽部 も、1931年(昭和6年)に建てられた元銀行建築になります。

堺筋倶楽部

堺筋に向かってフランス国旗をパタパタと風になびかせ、小さいながらも秀麗な装飾が施されたこの建築は、関東の旧財閥であった川崎財閥が経営した 川崎貯蓄銀行 の大阪支店として1931年(昭和6年)に建てられたもの。

川崎貯蓄銀行の消滅後も、別の銀行が入り営業していましたが、2001年からは、現代の倶楽部をコンセプトにしたというレストランにコンバージョン(用途変更)され、今では人気の絶えない店として、また堺筋の名所として知られる様になりました。

僕も現在、大阪船場で働く人間ですが、たまには小洒落たレストランで少し贅沢なランチなんていうのも楽しみのひとつ。 今回は堺筋倶楽部でのランチ前に、建築をゆっくりと見学させて頂いたので、写真と合わせて綴っておきたいと思います。

本格イタリアン “アンブロシア”

堺筋倶楽部は、吹き抜けを持つ1階の元営業室はイタリアン、2階3階の元役員室や金庫室、電話交換室などの個室空間はフレンチ、4階の大きな元集会室はパーティスペースと、各階の特徴と魅力を生かしてコンセプトを変えているのが特徴的。

1階のイタリアンレストランAMBROSIAアンブロシア は、2層吹抜けの元営業室の設えをそのままに活かした大空間となっています。吹抜け上部には回廊が店内をぐるっと囲むように配されている。

AMBROSIA

建設されてからレストランにコンバージョンされるまでの間、他業種が入らずに銀行としてのみ使用されていたこともあって、往年の趣がうまく残されています。やはりこの吹抜け大空間は、The 銀行建築って感じですね。

AMBROSIA

店内の奥には一目で金庫のそれとわかる重厚な扉が開いていて、現在はワインセラーとして利用されている様です。

個室フレンチ “リストワール”

レトロな階段を登って階上へと進むと、明るく開放的な1階とはまた違い、しっとりとした雰囲気を持つ個室が並んでいる。こちらの各個室はL'HISTOIREリストワール という名前のフレンチレストランになっています。

L'HISTOIRE

今回は旧役員室にあたる部屋に通して頂いたのですが、趣きのある空間でゆっくりと食事を楽しませて貰いました。 料理はもちろんの事、スタッフの付かず離れずをわきまえられた接客が非常に心地良かった。

L'HISTOIRE

階上の個室フレンチは親密な雰囲気を演出しているので、特別な日のディナーなどにはぴったりだと思う。 実際、小さな円窓がある元金庫室でプロポーズをされる方が多いのだとか。

オリエンタルな “パーティールーム”

4階はオリエンタルな雰囲気のパーティールームになっていて、100名近くの宴会にも利用できるという。 堺筋倶楽部の施設全体を使ったウェディングにも対応しているとの事。

PARTY ROOM

今でこそ、歴史的建造物を利用したウェディングやレストランは珍しくなくなりましたが、堺筋倶楽部はその先駆けと言えるのではないでしょうか。

まとめ

堺筋は大正・昭和のレトロ建築が比較的多く保存されている通りですが、堺筋倶楽部は内外部共に創建時の趣きをそのまま残しながら綺麗にコンバージョンされた貴重な建築だと思います。

人気のレストランなので予約は必須ですが、大大阪時代に想いを馳せながら、ゆっくりと食事を愉しむのもいいものです。

では、また !



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今回行った場所

堺筋倶楽部

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