TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD
仕事とプライベート共に、建築やインテリアなど 室内での撮影 をよく行う僕は、標準域のズームレンズがあまり好きじゃない。 …というか、あまり得意じゃない。
広角域のズーム「14-24mm f/2.8」は、室内の全体像を掴む必須レンズとして多用しますが、標準域の焦点距離を切り撮っていく際は「35mm」「50mm」の 単焦点レンズをメインに使用します。
24-70mm f/2.8 は鞄に詰めて出掛けても、結局出番無しって事が結構多い様な気がする。なぜ? と言われると明確な理由がある訳じゃないけど、基本、標準域って明るい単焦点の方が圧倒的に描写がいいと思うんですよね。
開放 f/1.4 の単焦点と比べると、光量の少ない室内で2段分の明るさはかなり有難い。ボケの量も全然違うし。
しかしながらこちらのズームレンズ。条件が合えばめちゃくちゃええ仕事しはりますわ… って話をします。
TAMRON 24-70mm f/2.8 Di VC USD の話
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD
(1/160, f/2.8, ISO800, 46mm)
大三元の標準域を担う大口径ズームレンズ タムロン24-70mm f/2.8 Di VC USD 。
このレンズって、窓から溢れる光の捉え方が独特でめっちゃ美しいんですよね。全体的に甘めの写りをするレンズで、シグマの様なカリカリ感はないけど、ふんわりとしたちょっぴりエレガントな描写をさせたらピカイチの様に思う。
なかでも窓際で撮る 開放 f/2.8 の描写はかなり秀逸。以下、全てJPEG撮って出しです。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD
(1/60, f/3.5, ISO500, 34mm)
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD
素人カメラマンの僕からすると、時間があまりないテーブルフォトなんかは、単焦点をガチャガチャ替えて絞りを探りながら100点の一枚を狙うより、tamron24-70mm f/2.8 の開放あたりで何枚かシャッターを切る方が確実性に長けていたりするのですよ。手ブレ補正もあるしね。
僕はニコンユーザーですが、純正広角レンズ「14-24mm f/2.8」のテレ端24mmと、タムロン「24-70mm f/2.8」のワイド端24mm、条件次第ではタムロンレンズの方が雰囲気ある描写をする場合もある。
基本的にこのレンズの室内撮影において、パンフォーカスで撮ったりする事は少ないのですが、ちょっと作例を。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD
(1/60, f/2.8, ISO400, 35mm)
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD
(1/160, f/3.5, ISO800, 24mm)
上の作例はそれぞれ(上)35mm f/2.8 と(下)24mm f/3.5。ピント面は少し絞った方がシャープになりますね。 3分の2段絞っても結構残る周辺減光が逆にいい味を出しているんじゃないでしょうか。
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD
(1/160, f/5.6, ISO1000, 24mm)
TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD
(1/200, f/5.6, ISO2500, 24mm)
こちらの2枚はワイド端24mmで f/5.6。2段絞ると周辺減光は結構無くなりましたが、全域にシャープって感じはなく、柔らかい雰囲気は残っています。
ボケ味に定評があるタムロンだけに、このレンズも窓際のハイライトからアウトフォーカスのボケへの繋がり方が絶妙なんじゃないかな… と感じる。
総評として「空気感とか雰囲気を捉えるのが実に巧いレンズ」と素人評価させて頂きたい。弱点を言うなら、焦点距離によっては歪曲収差がまあまあ出るので、水平垂直が命の建築写真では補正が必須ってことぐらい。
今回はEXIFを見ながら過去写真を備忘録的に綴ってみました。単焦点LOVERの皆様におかれましても、一度、このレンズお試しになられては如何でしょうか?
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