「浪花教会」ヴォーリズが大大阪に残した麗しき教会建築

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S.L
大大阪の近代建築!


日本基督教団 浪花教会

大正後期から昭和初期にかけて、東京を凌ぐ東洋一の商都として大阪が栄えた時代。時の大阪市を人々は大大阪だいおおさか と呼びました。

日本の経済・文化の中心として栄華を極めた時の大阪の町には、日本一多くの人が住み、豊かな文化が花開き、数多くの近代建築が建設されます。大阪市の中心部には100年近くの時を超えて、数多くの近代建築が今も残っています。



“三休橋筋” と “浪花教会”

大大阪時代の近代建築が数多く残る大阪船場せんばエリア。なかでも往時を思い浮かばせるレトロビルが多い “三休橋筋さんきゅうばしすじ” に沿って建つ浪花なにわ教会は、明らかに周りのオフィスビルとは異なる佇まいを見せています。

ゴシック建築に見られる尖塔せんとうアーチ窓には色鮮やかなガラスが嵌め込まれ、至るところに尖塔アーチ型のデザインが施された外観が特徴的な浪花教会は、昭和5年に建てられたプロテスタント教会です。

プロムナード整備事業の一環で、大阪瓦斯ガスの寄贈などによって設置されたレトロな “ガス燈” の灯りと相まって、夜は何とも良い雰囲気を醸し出しています。

浪花教会の起源は実に古く、元々の設立は明治10年に遡ります。現在の地には、まず明治23年に木造の教会堂が建てられ、大阪船場におけるキリスト教信仰に大きな役割を果たしてきました。

教会創立50周年にあたる年、ちょうど三休橋筋の道路拡幅が都市計画で決まり教会堂の建て替えが計画されます。現存する会堂は日本で数多くの西洋建築を手懸けた建築家 W.M ヴォーリズ の設計指導のもと昭和5年に建替えられたもの。

ヴォーリズは豊かで親しみやすいデザインと、日本の気候風土や住習慣に適合させた細やかな設計が特徴とも言える建築家です。

また、自身もキリスト教信者でもあり、もともと伝道を目的として来日したヴォーリズは、その生涯に多くの教会やミッションスクールの設計を手掛けています。 西船場にはヴォーリズの代表作ともいわれる大阪教会が、いまも地域のランドマークとして残ります。

柔らかくも、厳かな礼拝堂

三休橋筋に面して設けられた玄関を入り、階段を上がると厳粛な礼拝堂が迎えてくれます。 ふと、自分が無機質なカーテンウォールに囲まれたオフィス街のど真ん中にいる事を忘れてしまいそうになる。

外から見えた三連の大きな尖頭アーチ窓からは色鮮やかな光が注ぎ、礼拝堂背面には大きなパイプオルガンがアーチ枠から顔を覗かせている。礼拝堂のヴォールト天井を光の色彩で染める色ガラスは、そのほとんどが竣工当時のままだといいます。

プロテスタント教会は華美な装飾が無く質素なのが特徴的と言われていますが、重厚でこってりとした色合いの框組木製パネルと、クリーム色に塗られた壁や天井、そして数種の彩りが添えられているだけで絶妙なバランスがとれていると感じました。

ヴォーリズが手掛けた教会建築の多くもまた、装飾などが複雑なものは少なく、落ち着きをイメージさせるゴシック様式やロマネスク様式を好んで用いていたといいます。

浪花教会は建てられてから約一世紀になる建築ですが、幸いにして戦時中も大きな被害を受けなかったとの事なので、色ガラスの他にも、創建時オリジナルのものが多く残っていると思われます。

教会では毎週日曜日と木曜日の礼拝に加えてオルガンコンサートも開催されてます。また、大阪市内の中心という立地と趣きあるロケーションもあり、こちらの礼拝堂で結婚式を挙げられる方も多いといいます。

人も少なく普段の喧騒が嘘のように静まり返る日曜日の船場オフィス街。 窓から微かに溢れてくる讃美歌を耳にしながら、歴史情緒ある近代建築を眺めて散歩するのも楽しいものです。



大大阪ヴォーリズゆかりの教会

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今回行った場所

日本基督教団 浪花教会

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